世界遺産の街グアナファト 「リメンバー・ミー」のモデル

かぴばら旅行記

世界遺産の古都グアナファトの魅力               

メキシコで一番カラフルで美しい街グアナファトは、 グアナファト州の州都です。グアナファト州は、近年日本やドイツの自動車産業が進出しており、州内のイラプアトやレオンには駐在の日本人家族もたくさん住んでいます。2016年には、レオンに日本国総領事館が、2019年にはイラプアトに日本人学校ができるなど、日本人にとって便利で住みやすす。  

グアナファトは、16世紀からスペイン統治の下、近くの鉱山で銀の産出で栄えました。特に、バレンシアーナ銀山は、スペイン植民地の銀の総産出量の3分の2を算出していました。銀はグアナファトに大きな富をもたらしましたが、裕福なスペイン人支配層に対して、奴隷のように過酷な環境で働く現地のメキシコ人の不満と怒りが募り、それがミゲル・イダルゴらによる独立運動へと発展していきました。

街には、1732年創設の歴史あるグアナファト大学(Universida de Guanajuato)や、フリーダ ・カーロ(Frida Kahlo)のパートナーで有名な画家のディエゴ・リベラ(Diego Rivera)の生家や数多くの美術館が立ち並ぶアートな街です。ホアレス劇場は、銀による繁栄を今に感じさせる贅沢な作りになっています。

10月には、街をあげて盛大に国際セルバンテス祭り(Festival Internacional Cervantino)が行われます。街中にドン・キホーテ(Don Quixote)の像や美術館、ドン・キホーテにちなんだ名前のホテルやレストランがあるのも納得です。ドン・キホーテの作者ミゲル・デ・セルバンテス(Miguel de Cervantes)はスペイン人ですが、グアナファト大学でドン・キホーテの劇を上演したことから、観光事業の一環として政府も後押しする一大イベントとなりました。

丘に沿ってびっしりと並ぶ色鮮やかな家々、窓に手が届きそうなくらい狭い路地をはさんだバルコニー、スペイン統治下の影響を強く残した街並み。おすすめの観光スポット、街をみわたせるおしゃれなバル(Bar)やとっておきのカフェ、ベーカリーも紹介します。

左:バシリカ 右:バレンシアナ銀山の富の象徴 バレンシアナ寺院    

ラパス広場(Plaza de la Paz)とバシリカ(Basilica)

街中どこからも見える鮮やかな黄色の壁に赤いドーム。中に入ると白を基調とした高貴な印象の教会です。バシリカは、熱心なキリスト教信者の多い国メキシコの心のよりどころです。もちろん無料で入ることができますが、神聖な場所ですので敬意を表して静かに拝観しましょう。

外に出ると、グアナファトの守護の女神の像が立つ噴水を囲んでラパス広場があります。手作りのお土産物を売る人、とうもろこしやフルーツの屋台でにぎやかです。近くにはテラスのレストランもたくさんあります。

ラパス広場からバシリカを望む

ユニオンガーデン(Jardin de la Union)周辺

緑の屋根のように美しく刈り込まれた樹々が気持ちのいい日陰をつくるユニオンガーデンは、おしゃれなレストランやカフェに取り囲まれています。正面にはサンディエゴ教会(Templo San Diego)とホアレス劇場( Teatro Juarez)があり、グアナファト歴史地区の中心です。

サンディエゴ教会の前は、Callejoneada(カィエホニャーダ)というスペインの衣装をつけた音楽隊が街をにぎやかに練り歩くツアーの出発地です。夜8時に最初のツアーが始まり、ギターをかかえた音楽隊が歌を歌いながら街を案内してくれます。スペイン語ですが、夜のグアナファトを歩くにはおすすめです。いろんな路地を通りますから、新しい発見や、近道を見つけることも。150ペソ程度で陽気なメキシコ人に混じって雰囲気を楽しむのもいい思い出になりますよ。

サンディエゴ教会に向かって左手に、ホアレス劇場があります。公演がない日には35ペソで内部を見学できます。正面前の階段には、多くの人が座っておしゃべりしたり、Callejoneadaを楽しんだりしています。お気に入りのカフェから、カプチーノとスイーツを買ってきてユニオンガーデンのベンチやホアレス劇場前の階段に座って食べるのも最高です。ここにはスターバックスが入っているので、スタバでコーヒーを買ってのんびり過ごすのもいいですよ。

左:白くて美しいグアナファト大学  右:どの通りもフォトジェニックな街並み       

ピピラ記念像と独立運動の悲しい歴史

グアナファトの街のどこからでも見えるのが、高台に立つピピラ像です。ピピラは、銀山で働く労働者の一人でしたが、独立運動が激しくなったときにスペイン人ガ立てこもったアロンディガ デ グラナディータス(Alhondiga de Granaditas )という穀物倉庫のドアに火を放ち、破ったのがピピラです。ピピラは、銃などで武装したスペイン側に対し、斧やクワなどの農具のような武器しかない人民側が手が出せないでいるのをみかね、背中に石を背負って銃の弾をよけ、たいまつを持って勇敢に攻めました。続いた人民側が中にはいると、そこにいたのはスペイン人の女性と子どもたち。長きにわたるスペインのひどい仕打ちに怒りが爆発していた労働者らは、中にいた女性と子どもたちを殺してしまったのです。人民の英雄ミゲル・イダルゴ率いる独立運動は、結果的には失敗に終わります。リーダーであったイダルゴと3人(アルマダ、アジェンデ、ヒメネス)は捕らえられ、チワワ で銃殺刑に処せられました。生々しいのは、彼らの首は、塩と酢につけて保存し、鉄製の鳥かごのような檻に入れてこのアロンディガの外壁の四隅に10年間吊るされました。現在、首が吊るされていた場所には4人の名前が刻まれています。

ミゲル・イダルゴは、メキシコ独立運動の殉教者として、今も尊敬を集めています。メキシコ人が、「イダルゴはメキシコ人にとって、アメリカにおけるジョージ・ワシントンだ」と話していました。同様に、ピピラも地元出身の英雄として大人気です。もっとも過酷な労働を強いられていた銀山の鉱夫ピピラは、アロンディガの勝利に貢献したにもかかわらず、なんにお咎めもなく、イダルゴたちの処刑後も銀山で働き続けました。しかし、メキシコ国民は、決してピピラの勇気を忘れてはいません。

ピピラ像に行くには、フィニクラというケーブルカーがありますが、昼間なら、是非歩いて登ることをおすすめします。ピピラ像に行く途中の細い階段わきの壁画(mural)をみるだけでも価値があります。

映画「リメンバー・ミー」のモデルと言われる公共墓地とミイラ博物館

ミイラというとエジプトを思い浮かべますが、グアナファトはミイラで有名です。エジプトと違うのは、意図的にミイラにしたわけではないこと、つまり、乾燥した気候により自然にできたミイラなのです。 1865年に、墓地不足のために公共墓地に埋葬されていた古い遺体を掘りおこしたところ、なんとミイラになっていたのを展示し始めたら、人気観光アトラクションになったというわけです。 ミイラ博物館までは、ゆるやかな上り坂ですがちょっと頑張ればセンターからでも歩いていける距離です。イダルゴ市場からは、10-15分くらいで行けます。私は、申し訳ありませんが、かなりグラフィックなミイラ博物館の展示ミイラが怖くて、ちょっと抵抗があり、ここはパスしました。でも、ホラー映画などが大丈夫な方は、是非どうぞ。

その代わりと言ってはなんですが、すぐ近くにある、映画「リメンバー・ミー」のモデルと言われる公共墓地(Panteon Murincipal)に行ってきました。墓地と言っても、怖い イメージはなく、12月末なのにポインセチアやブーゲンビリアの赤やピンクの花が咲き乱れ、とてもきれいなところです。 隣のミイラ博物館のミイラが眠っていた墓地です。墓地には、ラジオを持ち込んで墓石の傍に座っている人もいて、死者が身近に感じられるところ、という気がしました。

映画「リメンバー・ミー」のモデルと言われる公共墓地は、白い石碑と色鮮やかな花が美しい

不思議な地下トンネル

グアナファトの街を歩いていると、まるで地下鉄の入り口のようにしたに降りるいしのかいだんがをよく見かけます。昼間や、人通りの多い時間なら、ぜひ降りてみてください。不思議なレンガ作りのトンネルにつながっています。かつては洪水に悩まされたグアナファトですが、川を地下のパイプを流れるようにして以来、洪水はなくなりました。古い水路は今では地下トンネルとなり、毎日、車と人が利用しています。夜は幻想的な感じがする地下トンネル。グアナファトならではの景色です。

石の階段を下りたら幻想的なレンガ作りの地下トンネルに続いています

必ず行きたいおすすめのカフェとバル

スイーツやコーヒーというと、フランスやイタリアが本場と思いがちですが、なんとこのグアナファトには、最高に美味しいベーカリーとカフェがあります。 

SanFer (サンフェル)市内に数件あるベーカリー。特に長方形のサクサクのアーモンドクッキーは一つ10ペソで最高の美味しさ。やみつきになって、毎日通いました。

Cafe Conquistador (カフェコンキスタドール)市内に2軒あるカフェ。お店でコーヒー豆をローストするいい香りが立ち込めています。小さい方のお店は、世界中から来たお客さんがお金(紙幣)を壁や天井に貼り付けていて、なかなか味わいのある雰囲気です。

Cafe Tal  (カフェタル)こちらも美味しいコーヒーで有名なカフェ。コーヒーカップに子犬が乗っているかわいいロゴ。

Bartola (バルトラ)ブティックホテル Casa del Rector の最上階にあるプールサイドのおしゃれなバル。街で一番きれいな夕日が見れます。小さなバルなので、日没の1-2時間前には行くのをおすすめします。値段は、他のバルよりはやや高めですが、サービスもよく、十分価値があります。緑が美しいテラスレストランからガラスのエレベーターで上がります。

Bartolaから眺めるグアナファトの夕暮れ

悲しくも美しい街 グアナファト

グアナファトは、いくつもの顔を持つ魅力的な街です。

スペイン統治の面影をしのばせる歴史ある建造物、グアナファト大学や博物館、美術館が多い学問と芸術の街、地下を走るレンガのトンネル。グアナファトは、訪れるたびに新しい顔を見せてくれそうです。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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