Empathy と Sympathy のちがいは ”共感”のあり方

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Empathy と Sympathy は、ちがいがわかりにくく、使い分けが難しい言葉です。
どちらも”共感”という意味ですが、 ”共感”のあり方にちがいがあります
どんなときに、どのように使い分けたらいいのでしょうか?

Empathy と Sympathy のちがい

Empathyと Sympathy は、両方とも語尾に-pathy がついています。
これは、ギリシャ語のpathosを語源としたものです。
pathosは、 “feelings” や “emotion” といった「感情」だけでなく、“suffering” 「苦しみ」や“calamity” 「災難」という意味も持っています。

相手の感情や苦しみをどのように共感するかで、EmpathyとSympathyの使い方が変わってきます。

Empathy ー 相手の気持ちがわかる

Empathy の意味は、共感、感情移入、と訳されることが多いです。
ギリシャ語のem (またはen) は ”in” という意味なので、
 em + pathy → in + feeling/suffering
ということになり、相手の心の中の悲しみや苦しみの中に入っていく、というイメージです。
そのため、感情移入という意味になります。
つまり、”I feel your pain.” ということですね。(余談ですが、この言葉は、1992年に、クリントン元大統領が大統領選挙中に使って、ジョークの種にされました。)

Empathy を感じるには、自分も過去に同じような経験をしたり、自分が相手の立場に立って感情移入することが必要です。

<例文>
“As you get older you have more respect and empathy for your parents. Now I have a great relationship with both of them.” – Hugh Jackman
「年を取るにつれて、前よりも親に対する敬意や共感が持てるようになったよ。今は、両親とすごくいい関係にあるんだ。」  ヒュー・ジャックマン

“Because her parents immigrated to the United States to give their children a better life, Maria has empathy for illegal aliens.
「マリアの両親も子どもたちによりよい暮らしをさせてやろうとアメリカに移住してきたので、マリアは不法移民の気持ちが痛いほどわかった。」

Empathy の説明をするときに、
  put (oneself) in someone ‘s shoes
または、
  walk in someone else’s shoes
というイディオムがよく使われます。
これは、”相手の身になって考える”という意味で、まさしくempathyですね。

オバマ元大統領の言葉に、

“My third piece of advice is to cultivate a sense of empathy – to put yourself in other people’s shoes – to see the world from their eyes. Empathy is a quality of character that can change the world.”
「私からの3つ目のアドバイスは、相手に対する思いやりの心ー他の人の身になって考えー彼らの目線で世界を見る、そんな気持ちを育むことです。共感とは、世界を変えることもできる人間の品位なのです。」

Importance of Empathy – Barack Obama at Morehouse College Commencement
オバマ元大統領は、Empathyの大切さを強調しました

Sympathy ー 相手に同情する

Sympathy の意味は、同情、同感、思いやり、と訳されることが多いです。
ギリシャ語のsym (またはsyn) は ”with” という意味なので、
 sym + pathy → with + feeling/suffering
ということになり、相手がおかれている悲しみや苦しみとともにある、という意味になります。
同じような経験をしたことがなくても、他人の不幸や悲しみ、苦しみに対してかわいそうに思う気持ちをSympathyといいます。

Empathy との大きなちがいは、Sympathyは、あくまでも客観的な同情であること。
そう言うと、なんだか冷たく聞こえるかもしれませんが、決して悪い意味はありません。ニュースなどで、災害や戦争などで苦しむ人々を見たときに、平和で安全に暮らしている者にとっては(言い方は悪いですが)他人事だけど、彼らを心配して、気遣うことは自然な感情ですよね。

<例文>
“The President expressed sympathy to the victims of last week’s earthquake. “
「大統領は、先週起きた地震の被害者に哀悼の意を表しました。」

“Robert had no sympathy for his crying sister because he had warned her several times how difficult the exam was. “
「ロバートは、泣いている妹に同情する気はなかった。テストがどんなに難しいか、何度も警告したのだから。」

Feeling と Understanding

Empathy is feeling what another feels.
Empathyは、他者が感じている気持ちを自分のものとして感じること。

Sympathy means that  you are able to understand what the person is feeling.
Sympathyとは、その人が感じている気持ちをを理解することができること。

では、FeelingとUnderstandingの境目はどこにあるのでしょう。
Sympathyが、”お気の毒だけど他人事”なのであれば、他人事でなくなったらEmpathy になるのでしょうか。

Sympathy is about me. Empathy is about you.
「相手の気持になって考える、行動する」ことは、日本では、小さい頃から家庭や学校で教えられてきたことですね。
Empathyのカギは、You。相手を尊重する気持ちにあります。
実は、Empathyは、思っていたより日本的で、幼少時から私たち日本人の心に染み込んでいたものだったのかもしれません。

人間だけではない Empathyがリーダーの資質

なんと、チンパンジーのリーダー(アルファ)になるには、Empathyが欠かせない条件だそうです。ただ威張るだけのリーダーではなく、群れの和を保ち、慰め役に回っているのです。
はるかに高度である私たちが、いつのまにか失くしたものをチンパンジーから学ぶことになるとは。

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