Got cabin fever? 自宅待機で人もペットもイライラ

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Are you having cabin fever?

コロナウイルスで長引く自宅待機。いったいいつになったら元の生活に戻れるのかもわからず、不安な気持ちは心のゆとりさえ奪ってしまいます。
ましてや、在宅勤務をしながら、家庭内の平和を保つことは並大抵のことではないでしょう。ちょっとしたことでもイラっと来るのは仕方がないですよね。

“Cabin fever” とは、丸太小屋で熱が出ることではありません。長い間、社会から隔離されたり、狭い場所で生活することによって起きる情緒不安定のことです。

Merriam-Webster の definition ( 定義 ) によると、

cabin fever:
“extreme irritability and restlessness from living in isolation or a confined indoor area for a prolonged time”
「長期間、孤立して生活したり、室内に閉じこめられることによって、極度にイライラしたり情緒不安になること」

とあります。

Cabin feverの症状は、
・不安
・無気力
・不眠
・集中力低下
・周りの人への不信感
・怒りっぽくなる
・うつ

などがあるようです。「なんで玄関にこんなに靴がいっぱい!」と家族の靴が鼻につきはじめたら、ちょっと要注意なのかもしれません。

バンクシーも在宅勤務でキャビンフィーバー?

神出鬼没で、なぞのアーティストとして有名なバンクシー ( Banksy )も、厳しい外出制限措置が’取られるイギリスで、やむなく自宅勤務のようです。ストリートアーティストのBanksyですが、待機中は自宅のトイレが’作品となりました。

やりたい放題に暴れまわるネズミたち。さしずめ、ネズミたちのCabin feverといったところでしょうか。
彼のコメントに、
“My wife hates it when I work from home.”
「うちの奥さん、ぼくが家で仕事するのすごく嫌がるんだ。」
とあります。
鏡にうつるネズミが、Tally markという赤い線を引いて、日にちを数えているのが笑えます。

天才は、キャビンフィーバーでも傑作に仕上げてしまうのですね。

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. . My wife hates it when I work from home.

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Cabin feverの語源は

“Cabin fever” は、1900年の初めにアメリカで使われるようになったイディオムです。1800年代はアメリカ西部への開拓が進み、パイオニア ( pioneer ) と呼ばれる開拓者たちが新天地を求めて西へと移住していきました。これを Westward movement と言います。特に、中西部のグレートプレーンズ ( Great Plains ) への移住者たちは、長い冬を粗末な小屋で孤独に過ごすことを余儀なくされます。そこから、狭い場所に長期間閉じこもっった結果、イライラしたり、不安を感じることを指して使われるようになりました。

スマホもYou tubeもない時代、どこまでも続く平原にぽつんと建つ小屋。中西部の大草原は、家をつくるための木がなかったため、sod house といって、雑草の生えた地面の土を日干しレンガのように乾かして、それで家を作りました。知り合いも隣人もなく、聞こえてくる音と言えば、吹きすさぶ風と、鳥や動物の声だけ。こんな中で、よく正気を保っていられたものです。

この写真は1895年ごろの撮影されたsod house の写真に色付けされたものです。当時の孤独な生活がしのばれる貴重な写真です。

Sod house on the prairie: Hunter man's mother was girl in iconic ...
John and Marget Bakken, their children Tilda, left, and Eddie (in a dress), right, stand in front of the family’s sod house near Milton, N.D., around 1895. Photo by John McCarthy. North Dakota State University Archives

人もペットも Cabin fever に

これまでは Cabin fever になるのは、ほとんどが冬に限られていました。大雪のために学校が休校になって、窓の外の雪景色を眺めながら、暖かな家の中で安全に過ごすSnow day。雪による休校連絡が来ると大喜びだったはず…なのですが、さすがに3ヶ月も自宅待機となると、話が違ってきますね。コロナウイルスによる自宅待機が長期化するにつれて Cabin fever がまるで伝染病のように広がっています。

元気いっぱいの子どもたちだけでなく、大人やペットにもCabin feverの症状が出ています。
アンドリュー・クオモ氏は、コロナウイルス感染者が激増したニューヨーク州の知事です。土日も休まずに記者会見を開き、強いリーダーシップを見せて支持率が上昇中とか。そのクオモ氏でさえ、cabin fever には悩まされているそうです。

“ I live alone. I’m even getting annoyed with the dog, being in one place. ”
「僕は一人暮らしだけど、ペットの犬にまでうんざりしているよ、一か所に閉じこもっているとね。」

“ The dog is also experiencing cabin fever. The order of the pack has changed. … He doesn’t know where he fits. He has anxiety. ”
「犬にもキャビンフィーバーの症状が出ているんだ。群れの序列が変わってしまったからね….自分の居場所が分からなくなったみたいで。不安になってるんだ。」

“Cabin fever in many ways also threatens the essence of our Constitution, which is premised on people ensuring domestic tranquility, And it can be disruptive to tranquility, I can attest to that.”
「キャビンフィーバーは、いろんな意味において、市民に対して国内の平穏を保証するという憲法の本質を脅かしている。キャビンフィーバーは、平穏無事な生活を破壊することだってできる。それは僕が証明できるよ。」

健康でいるためには自宅待機が必要ですが、そのために家族との関係がぎすぎすして、平和な暮らしが損なわれるのは避けたいですよね、

Andrew Cuomo and his dog Captain.
Andrew Cuomo and his dog Captain.Mike Groll/Office of Governor An

キャビンフィーバー対策

雪による休校と、コロナウイルスによる自宅待機令の違いは、先の見通しが立たないことです。雪の場合は、天気予報を見れば明日の予想がつきますが、今回のコロナウイルスは、専門家でもいつまで続くかわからないと言っています。長期戦を見こして、気持ちよく毎日を過ごすにはどうすればいいのでしょう。

クオモ氏は、キャビンフィーバー対策として、犬と一緒にランニングを始めたそうです。

不安やイライラを解消するために、CNN Healthでは、

Establish a routine ― ルーティーンをきめる。
   起床、食事などの時間を決めたり、着替え、入浴も今まで通りに
Mix up your space a bit ― 部屋の模様替えをする
   同じ部屋でもリフレッシュして、気分転換
Stay physically and mentally active ― 心も体もアクティブに
   散歩したり、好きな音楽・映画・本などを楽しむ
Connect with others… ― つながりを保つ
   みんなが同じ状況です。会えなくても連絡を
… But find time to separate, too ― でも、いつも一緒でなくてもいい
   自分ひとりの時間と場所を確保する
Embrace discomfort ― 現状を受け入れる
   現実はイヤだけど、今できることを

などを勧めています。

どれも当たり前のことのようですが、個人的には、”Me time” の大切さを実感しています。いくら大切な家族とはいえ、ずっと一緒はお互いに疲れます。お互いの時間と空間を尊重して、長期戦を乗りこえていきたいですね。

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