クラスターやオーバーシュートの意味、わかりますか?

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クラスターって何?オーバーシュートって何を打つの?

日本語は美しいだけでなく、漢字という表意文字を使うことによって、一目で意味が分かる便利な言語です。しかし、最近はカタカナ語がかなり幅をきかせていて、ちゃんとした日本語の言葉があるのにカタカナ語で済ませていることがたくさんあります。

カタカナ語の方がカッコよくて、かしこそうに感じるのでしょうか?
もちろん、外国から入ってきたものは、外来語でカタカナ表記しないといけません。
ただ、英語をカタカナ読みにするだけで、日本語として通じると思うのはどうでしょうか。

カタカナで書けば日本語なの?

コロナウイルスのパンデミックを伝えるニュースでは、
クラスターオーバーシュートロックダウン
といった聞きなれないカタカナ語が使われています。

皆さん、このカタカナ語の意味、お分かりですか?
クラスターやロックダウンは、だいたい想像がついても、オーバーシュートについては、
バスケットボールのシュートを飛ばしすぎたのかな?
なんて思ってしまいます。
はたして、これらのカタカナ語は、日本語として正しく意味が通じるのでしょうか?
英語の読みをカタカナで書いたからと言って、意味が分かってもらえると思うのはまちがいです。

河野太郎防衛相は、アメリカのジョージタウン大学を卒業し、英語に堪能なことで知られています。
それほど英語ができる河野氏が、新型コロナウイルスに関する政府の説明にカタカナ用語が多く使われて、わかりにくいことを批判しました。彼は、カタカナ語ではなく、だれでもわかるように日本語で説明することが大切だとの考えを示しており、実にもっともなことだと思います。

パンデミックという非常事態にありながら、わかりにくいカタカナ語で説明するなんて、本当に不親切としか思えません。

河野氏はTwitterで 「なんでカタカナ?」と投稿し 、
ロックダウン都市封鎖に、
オーバーシュートは、感染爆発に、
クラスター集団感染
言いかえればどうかと提案しています。

では、これらのカタカナ語のもとの英語には、どのような意味があるのでしょうか。

ロックダウン (Lockdown)

Lockは、鍵をかけて閉じ込めることですから、Lockdownで、封鎖という意味です。
つまり、鍵をかけて、出入り禁止にするということですね。

アメリカの学校の避難訓練の一つにロックダウンドリル(Lockdown Drill)があります。
これは、学校の外に危険がある場合、生徒たちを校舎内の安全なところに避難させて、危険が去るまで待機することを言います。
ロックダウンは、街を封鎖して、人の出入りを禁止することです。

河野氏が提案した都市封鎖という言葉は、わかりやすくていいのではないでしょうか。
必ずしも、都市ではなくても、都道府県、又は市町村の各自治体が外部との接触を断って封鎖するときに、〇〇封鎖、といえばわかりやすいですね。

付け加えですが、アメリカでは、自宅待機は、ロックダウンではなくShelter in placeという言い方をするのが一般的です。
Shelterは、避難所で、外が危険な場合に、今いる場所にとどまって危険を避けることです。
Lockdown は、Shelter in placeよりも厳しく、今いる地域からの出入リがすべて禁止になります。

<例文>
The mayor ordered shelter in place for the entire city.
市長は、市内全域に自宅待機を命じた。

オーバーシュート(Overshoot)

overは超えていること、shootは撃つ、爆発する、ことなので、
overshootは、行き過ぎる、通り過ぎる
となります。

このovershootの一語だけで、コロナの患者数が爆発的に増加していることを表すのは、ちょっと無理があリます。このオーバーシュートというカタカナ語は、患者数の急増を表すにはふさわしくありません。少し説明っぽくなっても、感染者数の爆発的増加と言えばいいのです。
河野氏は、感染爆発、といういい方をしています。こちらの方が、オーバーシュートより、ずっとわかりやすいです。

Overshootによく似た言葉にOutbreakがあります。
アウトブレイクについての説明もありますので、よろしかったら参考になさってください。

クラスター (Cluster)

Clusterは、かたまりや集団を表します。ただ、これには、感染者の集団という特定の意味はありません。専門家は、狭い範囲で集団感染したことをクラスターと呼びますが、これを一般に使用するのはわかりにくいですね。
クラスターだとただの集団、グループのことですから、やはり、集団感染の方がしっくりきます。

これら以外にも、不必要にカタカナ語を使っている例はたくさんあります。
たとえば、ユビキタスとか、マニフェストなどと言われてもピンとこないのは私だけでしょうか。

言葉は、コミュニケーションを取るためのものですから、正しくわかりやすく伝えることが最も大切ですね。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。少しでもお役に立てたらうれしいです。

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